七月の手紙


     八十才を過ぎてから

     ゆっくりと考えるようになりました

     いえ これまでも 沢山考えるほうでしたが

     いつも わーっと急いで考えていた気がします


     沢山考えるのと ゆっくり考えるのは

     走りながら話すのと 座って話すのくらい違う

     得られる結果が ふっくらと豊かです



     考えなければならないことを抱えて

     一日が過ぎ 二日が過ぎて その間に

     コロッ コロッと 視点が変わる

     あっ と思うような 新しいアイディアが

     どこからともなく 出てきたりします



     もったいなかったなぁ…これまでの人生

     十代はともかく 二十代 そして四十代以降

     こんなふうに 落ち着いて考えていたら

     あの失敗も この失敗も しなかったのにと

     誠に残念ですが その代わり ムチャもしないで

     つま~んない人生だったかもしれません



     今ごろ手に入れた 新境地

     どんなふうに展開するのかしら?

     さて この先が 楽しみです



堀江はるよ 
 
ちついて
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7月1日 七月の手紙 



   


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